お勧めルート:「四月のカメ」


 このルートは、「四月の風(下部)」+「カメレオンルート(上部)」の合体ルートです。平均して緊張するピッチが続き、お勧めと申せましょう。1ピッチの出だしのみワンポイントのA0ですが、あとはオールフリーで行けます(A0したい人はそれも可能)。

1ピッチ目:谷の大石の上から取り付く。ワンポイントのA0で狭いバンドに届く。はじめはバンドを手で持って、次第にスタンスに変えていく。トラバースの途中に微妙なポイントあり。トラバース終了後、直上するが、ここも厳しい。VI+A0。


2ピッチ目:格調高い本格派のスラブ登り。傾斜の強いスラブを、足=靴底を信じて登っていく。確かにVIのスラブと言えましょう。最後はトラバース気味に立木を目指すが、ピンが遠くフォローも緊張する。
1ピッチ目のトラバース 別に前を向く必要はないが・・・
2ピッチ目終了点近く 緊張ですでに口の中は乾いている?


3ピッチ目:ブッシュ帯の大きな立木を目指して直上。ルート図ではIV-とあるが、立ったまま登れそうな?かなりやさしいスラブ。ただし、ピンが1カ所しかない!

4ピッチ目:真上の下向きのフレークの根本に終了点があるが、途中のピンが見つけにくい。左に大きくトラバース気味に回り込んで行くのが正解。ただし、ここもピンが遠すぎる!グレードはVです。

5ピッチ目:右から(A0 or A1)か、左(白いRCCボルト、フリーVI+)から、左上バンドに。バンドのトラバースで一カ所厳しいところがある。ここは、リングボルトを素直に辿ると厳しいトラバースに突っ込むことになる。イージーに行きたいなら、トラバース手前の最後のリングボルトにクリップした後、一段クライムダウンして、下の方をトラバースすると易しい。トラバースの後も、直上が楽ではない。左から上がっているバンドで終了。

6ピッチ目:ここから、「四月の風」正規ルートと別れ、左上方の立木を目指して行く。立木の下のバンドに終了点がある。

7ピッチ目:立木でスリングでランナーを取り、フレークを登っていく。見た目より易しいが、途中にピンがない。心配ならカムの小さめでも持参のこと。フレークを終わり、岩に空いた穴を越え、更にハング上のスラブを登る。終了は近いが、ホールドが細かく、ここがこのピッチの核心になる。VI+。
フレークをレイバックで登る。レイバックでないほうが楽かも? 快適です。

上から見たところ。スラブの多い鉾岳にあって、このムーブは新鮮です。
んで、ここがフレークを越えた後の核心。


8ピッチ目:スラブから、段差を越える。スラブ自体も渋いが、段差越えもちょっと緊張。中間サイズのカムを段差の下のクラックにセットすると安心できる。終了点に上がり込むのも一苦労。VI-。
段差の手前までスラブを登る。右上方が終了点。
終了点。左上方が最終の9ピッチ目になる。


9ピッチ目:出だしが厳しいフリー(A0可)。VII-になってるけど、5.10dくらい付けていいんではないだろうか? そこから先のスラブも気が抜けない。ピンも遠目。

終了:ブッシュの中に入って終了。声が通りにくいので気を付けよう。下降は壁に向かって左、壁沿いに降りていくと下降路のフィックスロープがある。お疲れさまでした!

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